ここ家 (お好み焼き・鉄板焼き・お食事処) | 日記 | 日本の正月
2017/12/31
日本の正月
以下引用
正月の【伝統行事】
まもなく、新年を迎える。2018年は平成30年の戌(いぬ)年、正確に言えば戊戌(つちのえ いぬ)である。日本では、お正月は何よりも盛大に行われる行事といってよい。ところでこの「お正月」
ではいったい何を祝っているのだろう
?
●お正月の用意は何のため?
慣例的に、
お正月前には家屋の大掃除をし国旗を掲揚し、注連(しめ)飾りや門松、鏡餅などを飾って、神社仏閣に初詣に出かける
、というスタイルが多くなっている。12月31日まで働いていても1月3日まではお休みという人も多いのではないだろうか。
だがいったい、
しめ飾りや門松、鏡餅は何のために必要なのか。
実は大半の日本人はすっかり忘れているが、すべては「神さま」をわが家へ招くための用意なのである。
●お正月に訪ねてくる神さま
この「神さま」、お名前を年神(としがみ)や歳神、あるいは恵方神などといい(ほか地方によって呼び名は様々)、1年に1度お正月に各家にやってくる。
この神さまも他と同様、様々なものと習合していて、たとえばご先祖さまの霊や山の神、海の神、田の神、食べ物の神など、またその土地柄や仏教などとも絡まって
必要な神徳(御利益)を集めてもってきてくれるありがたい神である。
●門松と神さまの関係は
大きな家やビル、マンションなどの玄関先にはほとんど飾られている門松だが、昨今では「松」ではなく「竹」ではないか、というほど竹の方が存在感たっぷりの趣で、イメージ的には門竹になっている感もある。もともと「松」は「祭る」ということばつながりで
、「この家屋では年神さまの居場所を祭ってありますよ」
という目印として置いてあるものだ。余談であるが、竹がこの中に入ったのは、江戸時代、徳川家康の頃かららしい。家康(松平)の武田信玄(竹)に対するリベンジを示したものだとも聞く。七福神といい、七五三といい、家康が現代日本の慣習に与えた影響は大変大きいことがわかる。
なお「松」が「待つ」につながるのを嫌い違うものを使う地方もあることは付け加えておきたい。
●注連【しめ縄】飾りを掛けてよい場所
玄関には、注連飾りがかけられる。もともとは神社などでよく見る注連縄から派生したものであるが、この先は清浄な地であることを示すものである。
社殿や神木などに注連縄
がかけられるのは、「この先は神さまのいる場所」という意味
なのだ。これを家屋の玄関にかけるということは、
この先は清らかな場所であることを神さまに知らせているわけで、つまり、大掃除とセットだということになる。
日頃キレイにしているから大掃除はしない、という人も多くなったが、お寺などでよく聞く「煤払い」は、単にキレイにするためだけでなく、「清浄にする」ための作業なのである
。「煤払い」をせずに注連飾りをつけるのは、無礼なことなのだ
。
●家で神さまがいる場所は
そして、家屋に入ってきた神さまがどこに住まうかといえば、「鏡餅」の中なのである。
ご存知の方も多いと思うが、
神社には丸い鏡が祭られている。鏡は神さまの依り代(宿る場所)であり、これを模したのが鏡餅なのだ
。
家屋へやってきた神さまは、人々に「年」と「魂」を与える。昔、数え年と言ってお正月が来るとひとつ年をとるとされていたのは、
神さまが「年」と「魂」を持ってきた、と考えられていたためでもある。「魂」とは生きる力であり、これを人に渡す時「お年魂(玉)」となるのである。
そして、神さまの宿った食べ物、鏡餅をみんなでいただくことで、パワーを得られると考えられてきたのである。つまり、飾ったお餅は必ず食べること、これがお正月の締めくくりとなる。
ところで、こんなに大々的な神さまでありながら、全国的にみても祭られている神社はかなり珍しい。
全国の年神を祭る総本社は奈良県の葛木御歳(かつらぎみとし)神社と言われているが、歴史の浅い東京都内にはほとんど見られない神さまである。年神が祭神として本殿に鎮座していることは、とても長い歴史を持つお社か、逆に明治以降に創建された比較的新しいお宮である確率が高い。それでも、今なお、お迎えの儀式だけは、しっかりと根付いている不思議な神さまなのである。
(文・写真:『東京のパワースポットを歩く』・鈴子)
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